【3分でわかる】工作機械統計

工作機械統計ってなに?そんな疑問にお答えします。

ニュースで「工作機械統計前年同月比○%増」とか聞いたことないでしょうか?

大手工作機械メーカに8年勤めた私が詳しく説明します!

実はこの指標、重要なのです。なぜこの指標が大事なのか。

この指標を知ることで、日本・世界の経済動向を知ることができます。

工作機械とは、機械を作る機械、マザーマシンと呼ばれ、あらゆるものづくりの根幹にあります。

そのため、工作機械の設備投資は景気に先行して動き、景気先行指標として注目されます。

工作機械統計とは

毎月、日本工作機械工業会(通称:日工会)が発表している工作機械の受注を統計した、

工作機械統計というこのがあります。

2021年3月の発表値はこちら↓

提供元:https://www.jmtba.or.jp/machine/data

単月の統計しかなく見にくいので、推移グラフを作成しました。

工作機械市場では、1000億円が景気の好調不調の基準とされていますので、

1000億円のところに基準ラインを設けています。

2019年7月から2021年1月まで1年半1000億円を下回っていましたが、

ここ最近は持ち直してきています。

受注統計には速報値と、確報値があり、直近のみ速報値にて作成しています。

縦軸の価格の単位は(百万円)です。

直近は外需の伸びが著しいですね。

ではこの統計が何を表しているのか?次から詳しく見ていきましょう!

工作機械統計の各社内訳

では次に工作機械統計の額が何を基に算出されている値なのかを見てみましょう。

これがわかると、「工作機械指標の寄与度の高い企業はどこなのか」を知ることができます。

2020年4月20日時で、日本工作機械工業会の会員名簿には108社が加盟しています。

提供元:https://www.jmtba.or.jp/memberlist

工作機械統計はこの108社の合計で算出されています。

しかしこの108社には工作機械メーカー以外も含まれているため、108社全てが集計対象とはなりません。

108社の内、上場企業のみを抽出したところ以下の31社がありました。

時価総額は会社四季報2021年2集春号より引用しており、50音順で並べています。

銘柄コード企業名時価総額(億円)
6113アマダ4,686
6218エンシュウ57.9
6103オークマ2,021
6125岡本工作機械製作所135
6205OKK36.9
7726黒田精工85
6137小池酸素102
7255桜井製作所19.4
6104芝浦機械846
6473ジェイテクト3,879
7728スター精密700
6144西武電機189
4492ゼネテック35.8
6143ソディック511
6164太陽工機67.9
6155高松機械工業88.4
6121滝澤鉄工所69.5
6101ツガミ843
6141DMG森精機2,046
7287日本精機766
6951日本電子1,988
6131浜井産業39.9
6954ファナック53,751
6134FUJI2,535
6474不二越1,128
6448ブラザー工業5,771
6203豊和工業105
6135牧野フライス1,013
6966三井ハイテック1,695
6503三菱電機34,677
6158和井田製作所77.7

特に時価総額の大きい企業を色付けしています。

どんな企業を基に集計されているのか、各社がどれくらいの規模であるかはわかりました。

しかし、上記企業の売上の全てが工作機械というわけではありませんし、各社のメイン事業が何なのかわかりませんので、次の記事から見ていきましょう!

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