【要約&書評】超トーク力 心を操る話し方の科学

今回は、メンタリストDaiGoさんのトーク力に関する本についてまとめました。

まず、私なりの、この本を読もうと思ったきっかけ、読む目的ですが、私は、人生において大事なのは、健康と、人だと思っています。どんなにお金があっても、どんなに容姿が良くても、それらは幸福とはつながらないですよね。

その大事にしている”人”について良いものを築いていくためにどうすればよいか、私は、自分の意見をちゃんと持っており、その意見をちゃんと伝えられる人だと思っています。ですが、その伝える能力が私には欠けていると感じており、人に伝わる話し方とはどのような話し方なのか、この本を通して学びたいと思います。

それでは、紹介します。本の構成はこちら

雑談力

雑談の大切さ

軽視しがちな”雑談”ですが、カナダのウィンザー大学の、雑談を交わすメリットについて詳しく調べた研究結果によると、以下の報告がされています。

雑談をする人はしない人に比べて職場での好感度が高く、評価も高くなり、重要なプロジェクトメンバーに採用される確率も高くなる傾向があった。

私は逆だと思っていましたが、それはなぜでしょうか?

同じ人に何度も会うと、相手に好意を持つという「単純接触効果」が、挨拶、雑談により生じるのです。この、単純接触効果の分岐点は15日で、それ以上の頻度で接触すると好意が増していくのです。

雑談時に大切なこと

では、雑談時に大切なことは何でしょうか。

それは、相手にいい印象をあたえること

どうすれば雑談で好印象を与えることができるか。

それは、できるだけ早い段階で、話し相手の感情を動かす問いをかけること。

相手の感情を動かすテクニック

相手の感情を動かす問いとはどのようなものでしょうか。それらの具体例が挙げられていましたので紹介します。

「トゥークッションテクニック」

  1. 最近の出来事について尋ねる
  2. それによってどんな感情になったかを尋ねる

そして相手の感情を引き出す

大事なのは、テクニックを通して、最後の”相手の感情を引き出す”ということです。それはなぜかというと、感情を込めて話し、聞いてもらうという行為は、脳を興奮させ、その度合は、美味しい食事をしたとき、お金をもらったときと同じくらいなのです。

会話スターターランキングベスト3

トゥークッションテクニックが使える問について、もっと具体的に紹介されています。

それが、こちら!

雑談が盛り上がりやすい会話スターターランキングベスト3

  1. 今日なにか良いことありましたか?(圧倒的1位)
  2. 熱心に取り組んでいることはなんですか?
  3. 最近何かわくわくするような出来事はありましたか?

自己開示が進むほど、人間関係が深まり、人は自分の持っている価値基準について話すのを好むものなのです。

相手が心地良くなる聞き方

これまで紹介した、問いに加え、聞き手としての聞き方のポイントも紹介されています。

聞き方の3つのルール

  1. 「聞く・話す」の配分 ベストは、相手6自分4
  2. 連続して話していい長さ ちょうどいい長さは30秒
  3. 話し相手の話の受け方 相手が喋り終わった後、ワンテンポ(1秒)間を開ける

話術

相手の記憶に長く残り続け、説得力は劇的に向上させる方法はストーリーを語るということです。

誰でもストーリーを作ることができる簡単な型「CARフレームワーク」がこちら。

Context(文脈)

背景情報

以下4つを事前に準備することで、ストーリーのわかりやすさ、説得力が増す。

  • いつ、どんなときの話なのか
  • 話の主人公は誰か
  • 主人公は何を達成したいのか、序盤で明らかにする
  • 達成の障害はなにか

Action(浮き沈み)

話の展開

  • 上げて、下げて、また上げる
  • 結論、重要ポイントを最初に述べる。
    これは、相手が話にあまり興味をもっていない時、信頼関係が浅い時に効果的
    時系列で言うと、未来→過去→現在→未来

これはよく言われるPREP法というやつですね!

Result(まとめ)

記憶してほしいポイント

CとAで話したことの中で、最後に強調しておきたいことでまとめる

「結末」「教訓」「メッセージ」など

すべらない話

上記のCARフレームワークは、事前に入念に準備できる場合に使える手法であり、そんな状況はレアケースですよね。そのため、鉄板ストーリーを予め用意しておくのです!

それが、9つのすべらない話

  1. 通勤、ドライブの話題
  2. 季節、天気、災害の話
  3. プレゼント、誕生日
  4. 学生時代のエピソード
  5. 子どものころのニックネーム
  6. キャリア
  7. 新しい活動、珍しい出来事
  8. 尊敬している人のストーリー

話に深みを出すためのポイント

人との関係は、自分から求めて、積み重ねた時間が200時間に達すると親密な関係になります。

そのためには、自分がどんな人間かを伝え合うことが、相手と仲良くなる一番いい方法です。

ですが、大人になると、踏み込んだパーソナルな話を切り出すのは躊躇してしまうものですよね。

どうして不安や遠慮をしてしまうのか。それは自分の内面を整えるという準備が足りていないからだそうです。その解決策を紹介します。

「内面の静けさ」を作る3つのトレーニング
①1分リラクゼーション
  1. 目を閉じる
    自分の身体の中で最も緊張している部位を感じ取る
    そして、現時点でのストレス度合いを10点満点で採点
  2. 息を5秒間かけ深く吸い込み、10秒かけてゆっくり吐く。それを3回繰り返す
  3. もう一度目を閉じ、緊張していた部位に意識を向け、ストレス度合いを採点し、最初からの変化を確認
  4. 最初と比べ点数が低くなっていればOK
②右手のエクササイズ

「右手が本当に存在しておることを実感するには何をすればよいか?」を想像し、実際に手を動かしてみるというエクササイズ

右手に意識を集中させ、30秒強く握る、その後開いて力が抜ける感覚を味わう。

③思い出エクササイズ

過去のポジティブな出来事を思い出し、緊張をほぐす。

①②よりも、リラックスした表情を作るのには適している。

CHECK

人は、リラックスして話す人の話を信頼しやすい

会話の内容に意識を向ければ向けるほど、内面の静けさは失われ、不安や緊張、遠慮が高まる。

自己紹介に深みを出すためのポイント

  1. 自分を表すキーワードを3つ決め、ストーリーを用意しておく。
  2. 自分のストーリーを話すときはどうしても自分が語る時間が長くなってしまうため、合いの手を入れられるような切れ目を作っておおくと良い
  3. 自分の弱さを見せることで、相手も弱さ(経験した挫折や失敗)を打ち明けてくれ、自己開示が進む。

相手が自然と自己開示し始める、7つの会話スターター

①どのキャラクラーに似ていると言われたらうれしい?
 性格や憧れが反映される。

②子どもの頃の夢は?

③一番恐れていることはなに?
 物理的なものなのか、オカルトなのか、根本的な価値観を知ることができる

④一番後悔してることはなに?
 後悔している出来事からその感情を引き出す。

⑤一番の原動力は?

⑥もっとも影響を受けた本、映画は?
 作品に触れた状況を聞くことで、感情を引き出す。

⑦あなたについて知っておくべき重要なことは?
 

親しくなりたい人に自己開示するとき意識しておきたい3つの注意点

①先に自分のエピソードを明かす。

②テーマ 相手の何を知りたいか。

③会話全体で自分が話す割合は3割

話せるようになる技術

うまく話せない人が抱える3つの弱点

それは「聞き下手」「不安」「発声の知識不足」の3つ!

聞き下手

話を聞いている最中に無意識に以下のことをやってしまっていないか、定期的に自分の癖をチェック!

 ・聞いている最中に別のことを考える

 ・相手の言っていることに心の中で反論する
  違うなと思ったときは、反論せずにスルーする。

 ・ネガティブ思考を、相手の話にも持ち込んでしまう

 ・求められていないのにアドバイスしようとする

 ・本当は聞いていないのに相槌だけ打つ

 ・次に話したいことを考えてしまう

 ・会話の流れを変えてしまう。会話泥棒

 ・自分が興味のある内容にだけ反応する

常に相手の目線で聞くこと。

CHECK

大事なのは常に相手の目線で聞くこと

7つの週間の第5の習慣「まず理解に徹し、そして理解される」と同じですね〜

・不安

 自信を持って喋らないことは、悪循環の始まり!

 どんな話上手な人でも、悪いバイアスが働いているもので、多くの人は、誰かと話している最中もインナースピーチに気を取られ、そのせいで話し相手とのコミュニケーションの質が低下することになる。

自己批判的なインナースピーチを減らす5つのステップ

会話の直前でなく、1日の始まり起床後20分かけて行う

①リラックス
 目を閉じ、息を4秒吸って8秒かけて吐く
 →副交換神経が優位になり、自然とリラックスできる

②しばらく沈黙し、頭の中に湧き上がってくる思考いくつかを観察

③浮かんだ思考の中の1つにある感情と、それに伴う感覚を紙に書き出す。

④また沸いてくる思考を観察する

これを20分ほど繰り返すと20の思考の断片が集まったメモができる

これでインナースピーチの抽出が完了

⑤それらのインナースピーチを見て、ネガティブな思考を無理矢理ポジティブに変える

+α 科学的に立証されたポジティブなメンタルを作る2つの方法

・毎朝、「今日は楽しい行動を選ぶよう心がけよう」と言い聞かせる

・何かつらいことがあったら深呼吸する

・発声の知識不足

説得力を高め、信頼される発話のポイント3つ

・少し低い声で、ゆっくり

・30秒以内

・感謝の気持ちを持ちながら話す。そうすると自然とトーンが1段下がる

会話トレーニング

コミュニケーションでは、2つのポイントを意識する

①相手の過去を想像する

②相手の現在を想像する

これにより、自分と相手の脳の同じ部位が活性化する。

さいごに

話し方や話題選びに迷ったときの唯一の判断基準、それは「根底にある価値観」

自分が大切にしている価値観を明らかにすることで、相手にもその思いが伝わり、深い話ができるようになる。

まとめ

トークにおいて本当に大事なものは何か、その大事なものを引き出すのに必要なことは何か、かなり具体例を挙げて紹介されている一冊で、即実行に移すことができる、大変参考になる本だった。

個人的に特に印象に残ったのは以下3つ

  • 相手の感情を引き出す
  • 説得力ある説明をするためには、ストーリーのある話をし、定番の話題については予め準備しておく
  • 自己批判的なインナースピーチを減らす具体的な方法

この先も、いろんな場面で話をする機会が多くあり、その都度悩み苦しむことがあると思うけど、そんなとき、この本、このページを見返すことで、大概の問題は解決できそう。何度もみかえしたい。

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